2011.4.2

4月になってしまいました(^^:)

3月は衝撃とともに『去る』。その3月末に、突然ですが旅に出てまいりました。

なんと、予定が決まったのは3月28日。29日にバスを手配して30日には出発しているので何ともめまぐるしい(^^)!

このところ、すっかり固まってるなぁ、ということで一泊二日。

…何とか動き出すためにも、ということで、こんな時こそあえて『行くぞ!』で、奮起しました。

さて、3月30日。まずバスで朝6時10分発。三宮行きに飛び乗り、一路兵庫県立美術館へ。

只今開催中の『森村泰昌展、なにものかへのレクイエム』。

兵庫県立美術館自体がそもそも始めてだったものですが、安藤忠雄さんの設計の大きな建物でした。…ほんとにでかい!

森村泰昌さんのまとまった展示は、私にとって今回が初だったのですが、展示室に写真作品と、映像作品が交互にあって、平面作品単発で置いてあるよりも、ぐっと意図が汲み取りやすい、というか、立体的で引き締まった展示でした。

現代美術の『良さ』、しっかりみせていただきました。

なお、こちらのコレクション作品も、いずれも観る価値のあるものでした。現代美術作品、洋画の小磯良平さん、作品をまとめて見たのは初めてですけれど『うまいなぁ!』という感じ。やっぱり作品に魅力がありました。…まさに、『何か違う』です。

具体の作家作品群。その中に、高知でおなじみの『装置』があったりして(^^)。旅先で、知り合いにあったような喜びがありました。

続いて、阪神電鉄に飛び乗り、大阪国立国際美術館へ。

只今開催中の『風穴』展を見に行きました。

アジアの作家による、こちらも現代アートの展覧会ですが、気になったのは入り口にあった中国の作家さんの作品。

舞台裏からみせる面白さと、観ているうちにじわじわ『わかって来る』作品。観に来た甲斐がある、というか。展覧会に足を運ぶたのしさ、みたいなものがありました。

あとの作品は、あんまり…。(超小声)

あっ、カメ先生の背中なでてきました(^^;)。

コレクション展は、ちょうど、つい先日まで高知に来ていたPOP ART展の作品のキョ−ダイのようなものが出ておりました。

キーファーさんの作品、…やはり、ここのもでかい。でも、説得力のある大きさだということがわかりました。(…世の中にはむやみにでかいだけの作品というものも数多くある。)

リヒターさん、『抽象画だけど色はいつもどおり』という作品。…なんだかどこかで観たような名前がいっぱいな展示室でございました。(^^:)



↑国立国際美術館。何度か来ておりますが、一向にお隣の科学館には行ったことがありません。。。

ここのコレクションの傾向が、なんとなく高知県美と似てるようなのは気のせいでしょうかね…?

さて、翌日は京都市立美術館、で『親鸞展』、そして細見美術館をまわってまいりました。

向かいの近代美術館ではクレー展を開催中でしたが、京都市立美術館は根本的に『入ったことがない』という理由でGO…。

さて、展示。親鸞さんの達者な筆さばきと、歎異抄が漢字とカタカナで書かれているということを知って帰って来ました。

ちなみに、どこかのお寺から、まっくろなふすまが来ていて、描かれた白い柳がぼや〜っと光っているような展示物があり、ありがたいような恐ろしいような。。。。

親鸞聖人絵伝。…はる〜か昔、教科書で見たことあるような。善光寺如来絵伝、これはなんか面白いぞ…!(不謹慎かな^^:)

さらに、そこから歩いて10分ほどの細見美術館へ行ってきました。

…じつは、今回の京都で見て来た2つの展覧会。

偶然なのですが、共通点はなんと、『待っていたら高知に来るそうですよ…。』…笑えます。

さて、細見美術館の観覧券はシールです。

建物は一見大きくは見えませんでしたが、なんと地下へ地下へとドンドン降りて行くという面白い構造でした。(まるでありの巣。)

中は至っておしゃれです(^^)!。

さて、展示を見て行く途中で、気になることが。

こちらの美術館を建てたという大阪の実業家・細見良さんという方の説明がございました。

それを何気なく観ていたのですが、『…ぬ?』

この方1979年11月28日に亡くなっているらしいのですが、

それは私がうまれた日の翌日でございますわ…(^^:)

今回、展示室で、かねてより名前だけは知っていた『神坂雪佳』さんの作品を初めて(多分)観せていただきました。

秋の巡回展では、今巡回中のまた別の作品のようですが、

高知で展覧会を楽しみに待っております。

気をつけて来てくださいね(^^)!

今回の旅はなんだか奇妙なご縁の旅でございました。

…高知にゆかりのある何者かに、ものすご〜くゆるく引っ張られているような(^^:)

『見て来ましたよ』と、報告しなければいけませんかね…。


→日記TOPへ戻る
→京都駅への帰り道、

親鸞を祖とする西本願寺に立ち寄ると、平成の改修工事中でしたが、巨大な賽銭箱がすべて、

『震災復興義援金』となっていました。

復興について。

これからが、長い勝負でございます。

2011.4.4

本日は、久しぶりにあちこち整理整頓してました(^^:)!

…何やら地震が来てからというもの、いかに日常生活が吹っ飛んでいたのかがわかる机の上になっており…我にかえってみると、充分ひどい有様です!。

…ということで、やっと、机の上の山から救出された、展覧会のDMとともにご紹介です。やれやれ…!

ご近所の高知県立美術館で先月の末から『山本昇雲』さんの展覧会が始まっております。展示室の中には、細やかで美しい日本の版画の世界と、日本画の世界が広がっております。

日本画家ということですが、私はこの方の版画がとても好きです。繊細なのですが、ユーモラスなところもあって、『こども遊び』『今すがた』シリーズなど、いつ見てもとても面白いです。

日本人独特の『間』の取り方がうまくて、「良いものは古びない」というよい見本だと思います。

このところ、悲惨な場面をたくさん見続けてきた目には、なんとも優しく映りました。

会期は5月15日まで。ぜひ、ご覧くださいませ(^^)!


もう一つ、同じく展覧会をご紹介です。

こちら、高知県立美術館の企画展『日本近代洋画への道ー山岡コレクションを中心に−』4月3日より始まっております(^^)

この展覧会は、日本におけるディ−ゼルエンジン事業の始祖と言われる故ヤンマーディ−ゼル創業者・山岡孫吉氏が、長年にわたって蒐集したコレクションを、現在一括で所蔵されている、

財団法人笠間日動美術館による美術展だそうです。

なんでも長い間、『秘蔵』されていた個人コレクションということで、

世間では『幻のコレクション』とよばれていたものが、

世間に広く公開して世の中の役に立てることを条件に、ほんの数年前、笠間日動美術館に一括して託されて、現在に至るとのこと。

…ということで、こちらの展覧会に行ってきました(^^)

さて、展覧会の感想です。

展示室内は、至って地味です。

作品群はとてもまじめな絵である印象。

しかし、じっとみつめていると、これが結構興味深い。

時代は日本画の中に洋画が、絵描きが職人であるところに西洋の『芸術』というものの概念が入って来て、

新しい遠近法や、油絵の道具など、技術的にもなにやらあらゆるものが混ざり合わさって、皆がそれぞれの道を模索しているような頃のこと。

あたらしいものと、今までに自分たちが学んで来たものとがせめぎあう中で、作家が真摯に学んでいる様子がうかがえる作品たち。

…う〜ん、これは『研鑽しなければ描けない絵である』というか、『絵』であることの良さ、作品であるものの『良さ』を、存分に持っている作品です。

ふと、このようなものは、最近描かれたものには、あまり見かけなくなって来たような…などと。。。(^^:)

さらに興味深かったのは、これらが、ひとりの人間が『気に入る何かを持っている』という理由で見つめたものの集積である、ということです。

よく八十八カ所めぐりは『同行二人』というけれど、私も展示室をまわる間、まさしくこの作品のなかに、コレクターの『まなざし』を感じました。

もちろん、戦争画をも含むコレクションを持つことは勇気の必要なことだと思いますが、

このコレクションにはどうしてもそれが不可欠だということを考えて、結果、集めた作品がこの内容ということが、本当にすごい。

自分にとって意味があるものが、さらに他の人たちにとっても有意義であるということは、なかなか難しいし、

そういう意味ではコレクションは持っている人のある種の『作品』です。

これらを選んで来たセンスが凄い。

世の中、投機の対象になるような芸術作品もあるけれど、どちらかというと、そういう状態は作品にとっては幸せではないし、

そういったものがいくら高くても安くてもそれはおなじことなのだと…。

このコレクションに入っている作品は、『本当に』幸せだと思いました。

人間が『豊かである』ということについて、芸術作品が、その力を発揮することについて、

それはその人や作品の『生き方』というか、…『ふさわしい道』によっていくらでも変わるのだということを、改めて感じました。


2011.4.25

先日ご案内をいただいたまま、載せるのが遅くなりました!ゴメンナサイ!

…しかし今、これを書きながら、ひょっとすると5月の日記の方が良かったかと思いましたが、連休の予定はみなさん早めにたてるものかも…(^^)ということで、あえてこちらに掲載しておきますね。

いつもステキなお花屋さん、terreさん出展のご案内です。会場はPOOLさんです。母の日に、スペシャルなお花はいかがですか(^^)