2010年 6月

2010.6.2

高知市文化プラザ かるぽーと7階 市民ギャラリー で開催中の『第62回市展』を覗いて来ました。

ここ何年か、ちょこちょこ覗きに行っている展覧会ですが、色々な展示を見て回っている間に、

私の中の『ものを観る感覚』が、確実に変わって来たように思います。

以前は作品そのものを観ることに集中していたものが、近頃は、作品を創った人間と、その作品にあらわれている表現について考えながら観ることが多くなって来ました。

この『市展』の面白いところは、そういった多分に『個人的な事柄』がにじみ出た作品が沢山あり、みながそれぞれの表現を自由に主張している、そのようなところにあると思います。

今年は、ふと懐かしい名前の出会いもあり、しばらく見ていない顔でも、作品にその人の存在を感じたりして、その人の時間が静かに刻まれていることに、懐かしさと確かな歳月の重みなどを感じつつ、じっくりと観てきました。

継続して出品している作家さんの中には、名前だけ(作品のみ)しか知らない方も大勢いますが、それぞれの作品の変化に、それぞれの『今』を観る思いでした。

また来年、また次の作品を観に行くぞ、というのは、その人の『今』を追いかけて行くことだ、

今『生きている』作家さんの『作品』に、何が含まれているか、と言うことが、何だかとても大切だと思う今日この頃です。

会期は6月13日まで。

広い会場一杯に、色々な作品が見られて、製作の喜びをしみじみ感じられる展覧会です(^^)!

→市展のポスター。(こちらも公募の作品です。)
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2010.6.5

高知市長浜にある、高知県立『坂本龍馬記念館』に行って来ました。

さて、着いてわかったこと。

『しまった!うっかりしておった…』…何がといって、休日の龍馬館は、高知県民が行くところではありませんでした(^^:)。

『来るな』とは言われておりませんが^^、そのくらい考えればわかることでした…。)

観光のお客様が優先ですね。私が到着したのは午前中でしたが、早くも展示室には山盛りのお客様、どひゃ〜!

…ほんと、このところの『龍馬』さんの人気は恐ろしいほどです。(休日の入館者数、ふつうに2000人超えらしいです。)

行き違う車はほとんど県外車。…まことに恐縮でございました。

→龍馬館の屋上から、桂浜方面の眺め。
→龍馬館の屋上から、長浜方面の眺め。
→龍馬館の入り口。とにかく常に人が行き交っている感じです。
→龍馬館の屋上から、高知市長浜方面。この砂浜沿いに『一両具足の墓』があります(長宗我部元親さんのころの話ですね。)
さて、龍馬館からは、建物の中からもそうですが、屋上からも美しい太平洋を望むことができます。

しかし、『龍馬伝』を見ていたら、この都から遠く離れて、都までの道のりの途中には山も海もあるようなところから、

よくぞあんなに沢山の藩士たちが出て行って、走り回っていたものだ、と言う気がいたします。

…それに、以前『山内一豊と千代』の『功名が辻』の舞台では、高知城もわりとさわやかに描かれていましたが、

『15代山内容堂』は何だか立派な悪人(笑)、すっかり高知城は権謀術数の城と言う感じでございます。

高知城にも歴史があり、色々な人が住んでいたものだなぁ、と思うと、

お城を見る目も、どこか現実と切り離された『歴史上の』城ではなく、

現在につながる歴史の中』の中にそびえる、現実の人間が住まうものになってきました。

今回の龍馬伝、高知県内のそこら中にある身近な史跡・名所が

悉く関連してきて、ホントにおもしろいです。

時代が大きく変わろうとしているとき、その転換期にさしかかって、暗中模索でじたばたしていると言うのは、今という時代とよく似ていて、

…何か生きるヒントを求めて、沢山の人が幕末に目を向けている気がします(^^)。


2010.6.15

四国地方も先日よりとうとう梅雨入りです。

左側はベランダよりの眺め、凄い大雨でございます。

あっという間に市内が水煙で見えなくなり、

『ザー』ではなく『ジャー!!』というホースで水をかけるような音がいたします。

さて我が家、大雨ついでに網戸を洗浄。

すこぶる美しくなりました。

スッキリ(^^)!


2010.6.17

ホームページの更新をしていたら、アクシデント発生。ヒ〜!! …今度からセキュリティをあげてみた次第ですが…。(^^;)

ちょっといろんなことがあるので、心配しております。


2010.6.20

さすがは梅雨、雨がちらつく中、

『第18回高知パッチワーク・キルト展』

へ行ってまいりました。

ここ数年、世間は手芸ブームということで、手仕事がさかんに取り上げられておりますが、

『布』を根気よくつなぎあわせて作られた、色とりどり、やわらかい世界は、

モザイクの面白さがあります。

幾何学模様から、昔話に題材を取ったもの、和洋折衷いろいろありで、題材もよりどりみどり。(フラフを再利用したものは高知ならではですね。)

中にはビーズのデコレーションを添えた作品もありで、これも近頃のはやりの『デコ』でしょうか(^^;)

本日は最終日で、出品者と思われるお客様が沢山いて、あれこれ話題はつきないようです。みなさん、とっても楽しそうでした。


さて、もうひとつこちらもご紹介いたします。

『サンデー・マガジンのDNA展』後期(6/6〜)

へ行って来ました。前期に展示だった作品がばっさり入れ替わり、新たな原画が沢山展示してありました。

今回は、前回に比べてカラー原稿が増えていて、それぞれの作品の美しい仕上がりにため息でございました。

釣りキチ三平』/矢口高雄さんのカラー原稿の『網』、『うしおととら』/藤田和日郎さんの透明感あふれる色彩、見事です。

なお、…読んだこと無いけど『サバイバル』/さいとうたかおさん、…南海地震に備えて読んでおくべきか、気になるところです…。

会期は7月11日まで。

→7月4日には吉田豪さんによるトークショーイベント(無料)あり。お近くの方、ぜひチェックしてみてくださいね(^^)!


→こちらチラシの裏面です。詳しい内容を知りたい方は、高知県立美術館のHPからチラシをダウンロードできます(^^)お試しください!
なお、同時開催中のコレクション展『マルク・シャガール』展は『ダフニスとクロエ』後期展、となっております。

前期展に引き続き、色鮮やかなリトグラフ作品で、一枚につき20以上の版が用意されているという、製作のことを考えると恐ろしい手間ひまの(!)版画作品です。色彩感覚抜群、シャガールさんの代表作の一つで、たいへん見応えあります。

同時代作家として、マティスの版画作品『ジャズ』も数点の抜粋で展示されています。

こちらはもともと切り絵だったものを版画に仕立てたもので、数年前に日本でマティスの大規模な展覧会があったおり、切り絵作品の方を、東京まで観に行って来ました。

切り絵作品の方はかなりの大きさでしたが、版画作品はコンパクトな仕上がりです。でも、『ジャズ』という題にふさわしい、踊るようにカラフルな作品で、実にのびのびしています。

こちらの会期は7月4日まで。

あちこち色々見ていると、梅雨の湿気と憂鬱な気分もどこかへ、かるく吹き飛ぶ感じがいたします。

願わくば、このところ外出の度にでずっぱりの雨合羽に、カビが生えないことを祈るばかりです。(^^:)