2010年 9月
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2010.9.1

みなさまこんにちは(^^)

何とか8月も終わり、こちら、ようやっと9月を迎えております。

前半がやたら忙しかったので、後半サトウはややバテバテでした(^^:)

さて、9月初の日記は、

今度は京都にある『けいはんな記念公園』にある『ギャラリー月の庭』にて開催の展覧会『月のアート展』

サトウも切り絵を出品します、というお知らせです。

久しぶりだなぁ、京都!(詳しい地図などはNEWSに掲載しております。)

続けば続くもので、先日出品のユニグラバスさんの作品も、『月の夜』という題名だったのですが、今回もテーマは月。

前回は“夏の月”、今回は“秋の月”という感じの仕上がりであります。

本日午前中にギャラリーさまに発送しております。

ご縁がありましたら、みなさまにもご覧いただけますように(^^)!


2010.9.10

高知県出身の漫画家西原理恵子さんの展覧会、

『バラハク』へ行って来ました。(会場:高知市文化プラザかるぽーと・横山隆一漫画館

私が大学生のころ、下宿でとっていた毎日新聞に連載されていた『毎日かあさん』が出会いです。友人から『東南アジア行かされまくり(?)』(…たぶんこんな題名だったような^^:)旅行記のような漫画を借りて読んで、それがやたら面白かった。

私が新聞紙面で『毎日かあさん』を読んでいたころ、しばらくして、その底の抜けた明るい内容が、どこか変化してきて休載になり、

数年後、ご本人がテレビに出ているのをみかけるようになりました。

彼女の作品を読んでいると、

喜びも悲しみも、それ以上ほかにどうしようもないところから生まれて来るような、『にじみ出る世界』だなぁ、と…。

隅から隅まで、随分長いこと見せていただきました。

やっぱり原稿はうつくしかったです。

ぜひ、漫画、読んでみてくださいね(^^)!


2010.9.12

高知県立美術館ホールで開催の『カンパニーデラシネラ・新作高知公演/異邦人』を観に行って来ました。

さて。舞台芸術など、ほとんどご縁のなかった私が、たまに観に行くのが高知県立美術館ホールの舞台公演なのですが、

ここはいわゆる『よそでは上演されにくい』実験的な要素の強い作品などが上演されることがしばしばで、

毎回、『一体自分は何を観に来たのか』、公演を見たあとで、一度冷静にゆっくり考えてみないことには、

全体が掴みにくい作品が多い、という特徴があります(^^;)(それはそれで良いのですが。)

カンパニーデラシネラ』さんもよく知らない私は、異邦人の原作も、とりあえず公演前には読まない方向で観てきました。

まず舞台。今回は『製作・初演!』

登場人物も舞台セットも含め、全体が組み合わせ自由のカオスのような、パズルのような構成。

一つの小道具にいくつもの意味があり、演者の動きによって、事務所の机が滑り台になったり、浜辺の椅子になったり、魅惑的なステージになったりと、とにかく変幻自在。

同様に、一枚の赤い布が、悼む女の頭巾になり、聖者のサリーになり、得意のマントになり、世俗の関心事によりやがて地に落ちてただの布となり、(これはスゴイと思いました。)

同じことが、登場人物の上にも起こり、それらの類似のことが全体を流れて行くことによって、ストーリーが展開してゆく。

…とにかく、『…観ている人も、出ている人も(?)ぼーっとしている暇はないぞ〜!!!!』

すべてにおいて美しく、かつ、丁寧につくられた動きでもあり、幻惑される舞台でもありますが、

一方では、ときおりそこを抜け出して、

小道具やそれぞれの役者さんの持ち味など、面白さの要素も挟み込まれている。

…ただ、そちらについ見とれていると、

全体のストーリーも追わねばならない観客にとっては、ふと真意を測りかねてなかなか落ちつかない。

…観ている方も、なかなか忙しい。

アフタートークがあり、その中で演出家の方が、

『無言の表現であるマイムの世界と言葉を扱うストーリーのある世界を一緒にしてみた』ということをおっしゃっていて、そこのところは確かに、『なるほどなぁ、納得!!』

スゴイすてきで、面白い舞台でしたが、観てる方も作ってる方も多分に、

いまのところ『一杯いっぱい、力一杯!!』

よってたかって大車輪な舞台』(^^;)でしたでしょうか。

小野寺さんがおっしゃっていたように、この作品が何度も上演を重ねているうちに、…見事、本当の姿になりますように。

(観客としては、もう少し、落ちついてゆっくりみとれている時間がほしいような。。。。^^;)

新しい作品の中に、美しい星がキラキラしていた舞台でした。

開場を待つ長蛇の列と、当日券売り切れのお知らせがでる大盛況。

2010.9.16

目に飛び込んで来たニュースに、…金縛りに。

『絵金』変色…!!

…衝撃です。

美しい赤とみどりが特徴の絵金さん、何かとんでもないことに。

新聞見てたら、涙が出て来ました。

…こんなことがあるんだなぁ。

泣けて来ました。

取りかえしのつかないことです。

…まことに。


2010.9.22

先日より、高知県立美術館のマルクシャガール展[オデュッセイア]に展示替えしております。

シャガールさんのリトグラフ作品の中では、80歳後半に製作されたもので、随分色づかいが軽くなったなぁ、という印象があります。

元々、ギリシャ神話はかじり読みくらいの知識しかない私ですが、じっと見ていると、物語を自分のものにして描いている、というか、どんどん神話の世界に本人が近寄って行ったのかなぁ、などと…つい感心してしまうところが何とも言えない作品群です。

使われている色彩は明確で、明るく、軽く、虹の光でできたような影のない色です。

神話の他にこんな色で描くことがふさわしい世界があるだろうか、と思うと、何とも言えません…。

作品の題材一つとっても、『何を選ぶか』…恐ろしいものです。

同時代の作家として、ドイツ・ベルリンに生まれた、ジョージ・グロッスの『緑衣のロッテ』が展示されています。

良いものを観る、というときにはそれなりにこちらも消耗する(知らないうちに集中してしまうからでしょうか)ものですが、

この絵は『キレイ』ではないが『美しい』、そういうことを考えるときには絶好の、とても面白い絵だと思います。

『美・醜』の他にも、いろんな要素があって、人間を成り立たせている。

人間の不思議がいっぱいつまったこちらの展覧会は、11月14日までです(^^)!!。


2010.9.28

高知県・香美市立美術館で開催中の

『中田浩嗣 石彫展』へ行って来ました(^^)!

何か、『凄くいい作品が来てるよ〜』という評判で、ぜひ行きたいと思いつつ、なんだかんだと月日は流れてやっと、展示を観に行って来ました。

中田浩嗣さんは、1954年、兵庫県淡路島ご出身の彫刻家です。現在、あちこちの公共施設や私的な建築物の中に、数多くの作品がのこっています。

…遺っている、というのは2008年、惜しまれながら、ご本人はご病気で亡くなっておられ、今回が遺作展であります。

さて、私たちが(今回は4人で観に行っております。)美術館に着くと、ちょうど高校生が課外授業の一環で作品を観に来ていて、館長さんのギャラリートークの真っ最中でございました。

ドサクサにまぎれて(?)トークをこっそり聞いていた私たちにも、館長さんが作品の説明をしてくださいました(^^;

さて。

どのような作品かというと、こちらに載せている写真は展示会場でいただいた目録なのですが、この真ん中に載っている作品の写真が、よく磨かれた花崗岩に彫られた『さざ波』なのです。(小さくてスミマセン)

作品全般にわたる特徴として、

『なんか、…ぬれてる???…この石の作品。。。』

…普通、よく『墓石』などに見かける『花崗岩』やら、ギリシャ神殿で思い出すような『大理石』、『ガラス』などの固い素材を、

それこそツルツルピカピカに磨き上げて、そこに、やわらかにきらめく水面を彫り込んでいるのです。

…表面には、『幻の水』が存在しております。

しかも、作品の種類には水面あり、聖母像あり、観音様あり、ペンギン、くじら、寅さんの帽子、素材を変えてかばん、などなど。

作品は多岐にわたっていて、なおかつ、それぞれの質感にそれぞれの素材がうまく融合している。

大きな作品をつくる前に、きちんと試作をしていて、完成度の高さとこだわりに目を引かれました。

ちなみに、『さざ波』の作品の中には『ベンチ』の用途をもってつくられたものもあり、『おしりがぬれるかもよ(笑)』と言いながら腰掛けて来ました。(ペンギンのツルピカ頭もなでてきました。)

大理石を削ってつくられた椅子の作品もありましたが、『座り心地がやわらかい(?)!!』…そんなばかなですが、どう考えても何故だかよくわからないので、ほとんど魔法です。。。

この方、彫刻家の仲間内では、『天才』と呼ばれていたそうです。今回、こちらの展覧会場には、著名な彫刻家の方々からメッセージが寄せられていました。

才能を惜しむ心と、石に水面を刻印した作品群。

ガラスに彫られた『水面』を下からライトで照らすと、光で天上にきらきらと水面が輝くという作品を、教会に設置して倒れ、救急車で運ばれて、3日後に亡くなられたそうです。

10月3日までの会期です。…派手ななにか、ではありませんが、静かにこころ惹かれる『何か』が存在しております。

ぜひ、多くの方にご覧いただきたい展覧会です(^^)!!


2010.9.29

数日前より、すっかり秋の気配が漂っております。

本日は、夕刻突如、『緊急地震速報』なるものが鳴り響いて慌てました。

該当地域は関東方面でしたが、皆さまは大丈夫でしたでしょうか

(^^:)

さてこちら、先日よりHPでもご案内させていただいていた、

京都・『けいはんな記念公園』で開催の『月のアート』展が、9月26日をもちまして、無事に終了いたしました。

展覧会場でお世話になったみなさまを始め、

大阪からはるばる見に行ってくれたMさん、(ちゃんとお写真も半券も届いております)本当にありがとうございました!

そして、こちら。(上の写真です)

『けいはんな園』さんより、返却作品とともに、作品投票でいただいたという観覧者の方々からのご感想などを、一緒に送っていただきました。

なるほどなぁ。書いていただいた皆さま、ありがとうございました。これからの励みになります。…感謝です。

次回、みなさまにお目にかかる予定は、来年2月の『ユニグラバス展』(ユニグラバス銀座館主催展)です。

只今奮励準備中。(ついでに新作ハガキ、カードも準備中でございます^^→こちらは10月にはできます。)

ぼつぼつ、機会があればあちこち出品しております。

また、みなさまに、なつかしい再会ができますように、(^^)!…感謝の気持ちをこめて。