2009年 2月

2009.2.1

高知県立美術館舞台公演シリーズVOL.51

カンパニーマリー・シュイナール Orpheus&Eurydice

オルフェウス&エウリディケ

2月早々から、えらいものを見てしまいました。

ここ数年、近所の美術館のおかげで興味がわき、気になる物があればちょこちょこと舞台公演を見に行っております。

今回こちらのチラシはだいぶ前から見ていたのですが、ぐえ〜!これは刺激的。・・・ちょっと勇気がいるぞとひるんでおりましたが、何事も百聞は一見にしかず、行ってみるべし。

ふたを開けてみると、ギリシャ神話を下敷きにした話の内容の展開を追う、という物語性よりも、『神話』の持つ普遍的な要素に焦点が当たっていて、

…理解が』、という一個人の頭の働きより、肝心なことは個々の人間を通り越した、深い海の底で繰り広げられていて、それが末端である一人の人間ということにつながっている。・・・ということの行き来を、見て来た感じがしました。

あらゆる深い海の底で波打ち、神話のような広がりを持つせいで、わけがわからなくともどこにでもつながっている、というような『人間のもつ普遍性』。聖でも俗でも共存する人間の、摩訶不思議、多面的な側面。

この舞台、高知公演のあとで、2/6(金)〜8(日)東京公演(シアター1010)、2/11(水・祝)滋賀公演(滋賀県立芸術劇場びわ湖 中ホール)

と公演があります。お近くの方、是非観に行ってくださいね。

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さて、

余談ですが不思議な雲を発見。

飛行機雲ではありませんが、くるくるうねうね。

2/1の夕暮れ時、うっすら虹もかかっていました。

画面前方が西の空、暫く要注意でしょうか。


2009.2.6

やっと、今春の新作絵はがき2種公開です。

『お元気ですか』と『ありがとう』です。『コトリ堂』さま、『文鳥堂』さまにて委託販売をお願いしています。

どちらも切り絵です。どうぞよろしくお願いします(^^)。


2009.2/7(土)

前々から気になっていた映画の上映会に行って来ました。

まず一本目。(というかひとまとまり)

『名作と出会う 明治・大正・昭和の美術 国立美術館巡回展』関連映画上映界

上映内容は『東京国立近代美術館誕生』、『美術映画シリーズ 梅原龍三郎』、『現代日本 子供編』、『ニアイコール 草間弥生 わたし大好き』

2本目

『非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎』

場所は両方とも高知県立美術館ホールでした。

まず午前中に行った『展覧会関連映画』。

東京国立近代美術館はすべてブリジストンの石橋社長が建築費を寄贈して出来た、ということを初めて知りました。あと建築現場の作業員の見事な熟練の技に衝撃が・・・。(焼けただれた鉄を、まるでキャッチボールのように投げ受けしている凄い映像が。)あと、晩年にはフランスに帰化してしまった藤田嗣治氏が撮ったという映画は、内容が日本の子供たちの日常のあそびにまつわるもので、「このひとが」いずれ日本を出て異国の神の教会に作品を残す心境やいかに。 漠然と、涙がでてきました。

もう一つ楽しみにしていたのが草間弥生さん(『やよい』さんの漢字が出て来ません。簡単な方でゴメンナサイ)

ニアイコールシリーズのドキュメンタリーですが、見ているうちに、草間さんにとても親しみがわいてきました。「どこまでもどこまでもそのままいく」という感じがして、色々なことをしておられるけれども、一人の人間としてまともに人生に対峙しているということが、理解できる内容でした。

この草間さんの印象を、さらに内界に閉じ込めたものが、夕刻より上映会があった『ヘンリー・ダーガー』という気がします。わたしはほとんどこの方のことを知らなかったのですが、映画を見ていて(ドキュメンタリー調)、ちりばめられた作品群から、『生きるために』これだけの世界を紡ぎだした人間の姿というものと、あらゆる人間同士を隔てる枠組みをとりはらっても、なおかつそこに見え隠れする『神性』というものに対して、宗派を超えた『宗教性』の存在を理解できる気がしました。

似たようなものが、四国にもあります。『同行二人』。

お遍路さんの傍らを歩く『空海』なんてまさに『海と空』、特定の神を持たないとされる日本人の、『八百万の神が棲む海山』という信仰心を、集結したようなお名前であります。もちろんこちらはれっきとした宗教ですが、その根源にあるものはそんなに遠くないと思います。

さて、色々考えましたが、一日に何本も観るとちょっと苦しい。(本人もお財布も・・・)

今度からは、別々の日取りにしてほしいものです。とほほ。


2009.2/11

『高知ゆかりの作家展』(高知大丸 本館5階美術画廊)

会期:2009年2月11日(水)〜17日(火)

へ行って来ました。出品作家は

〈洋画〉石川寅治 今西中通 奥谷博 小松明 高島常雄 高橋虎之介 蒔田端三

〈日本画〉森田曠平 山本倉丘 (敬称略)

どの作家も高知ではよく知られていて、わたしも美術館で作品を見たことがあるのですが、今回見たような、小振りのものは初めてで、小さな窓をのぞくように楽しんできました。

ギャラリーの良いところは、小さな作品にも集中できるスペースがある、ということでしょうか。そして気に入れば(さらにお金があれば)素敵な作品が自分のものに・・・!

丹念に仕上げられた名品、作品につけられた値札とともに、「うーむ。」

→ちなみにDMに使われているこちらの作品。石川寅治さんの版画は、すでに売約済みの札がついていました(^^)

…わたしも欲しかったのに。(でもお金がないので論外でございます。)


2009.2/16

高知市五台山・牧野植物園で開催中の『蘭』の展覧会に行って来ました。

昨年もこちらへお邪魔したのですが、蘭がとても見事で、ご案内くださった職員(ボランティアさんかも)の方曰く、『これほどまでの密生は自然界ではないですよ。ランの担当の方が、熱帯植物園の温室の植物にのぼって、植え付けしたそうです。』とのこと。

会場内には、特設カフェもできていました。この温室、なんでも建設されてから数十年経過しているということで、この催しが終わると健て替えるのだとか。

温室さん、長い間お疲れさま。

温室を出ると、あちこちで春の準備が始まっていました。

ここのところの暖かさで、しだれ梅が満開、水仙が満開、その他春の花々の木々に、花芽がついていました。

雪割り桜も満開、ヒャ〜!美しい!!(下の写真!)

椿園も、散策すると花芽がついていて、もう暫く楽しめそうな様子です。

本格的な春が待たれます。(^^)

春よ、来い!

追伸:パソコン復帰しました(^^:)

   ありがとうございました!


2009.2.20

高知城、梅の段の梅です。

お城方面に用事があり、ついでに様子を見に寄り道したところ、花はすでに満開を通り越して、

花びらがパラパラ、ぱらぱらと風に吹かれていました。

寒い中、花見の散歩がてら、という方々ちらほら。

大きな松の木を、二人掛かりで剪定中でした。


2009.2.27

高知市・かるぽーとで開催中の、第7回『写団よさこい』写真展

岩崎勇と30人の仲間たち

を観に行って来ました。知人がこちらの写真の会に所属しており、ここ何回か出品しておられるということで、たびたび覗きにいっております。

この会の面白いところは、展覧会場に、だいたいいつ行っても誰か居て、わいわいと楽しそうなところであります。写真の題材も皆さん思い思いで、きちんとカメラマンの紹介もありました。

見ていて、わきあいあい『楽しんでいる』というのはいいものです。

ほっとします。そして、行く度に参加者が増えている・・・。

楽しそうにしていたら仲間が増える。

何だかとても、幸せなことではないですか(^^)